豚丼
早速というわけではないが、松屋で「豚丼」を食べた。以前、別のウェブサイトでの日記で、
しかし……客のほうはどうなんだろう? そこまで味の違いにこだわる人が、数百円(300円以下だっけ?)の牛丼を日常的に食べているのだろうか? というか、それだけ鋭い味覚を持っていて、あれを常食できるのだろうか?(フライドチキンについても然り。以前、無性にあれが食べたくなり、3ピースのパッケージを買ったことがあるが、1個食べた時点でうんざりした)
いや、固定ファンというのはいるのだろうな……。でも、吉野家の牛丼の材料 が米国産から豪州産に変わったとして、その差にこだわるよりは、もう少し別の部分で食生活にこだわったほうが健全なのではないかという気がする。ま、健全さがすべてではないけれども。
という文章を書いたが、豚丼を食べても、↑の感想は変わらなかった。コストの制約のなかで、最大限美味しいものを提供しようとする姿勢が作る側にあるのだとすれば、それはもちろん評価する。しかし、それでも家庭で手をかけて作る方が好みの味にできるだろうし、安上がりなのは事実だ。確かに、便利は便利だし美味いにこしたことはない。しかし、所詮はファーストフードであり、290円の食事にすぎない。米国産牛肉と豪州産牛肉の味の違いを云々するものではないような気がする。そういう細かい味の違いにこだわる人は、別の食生活をめざすべきではないか。
ところで、今回の米国BSE騒動で奇妙なことが一つある。米国でBSE牛が発見され、米国での検査体制が日本ほど厳格ではないことが判明した以上、素直に考えれば、牛肉離れ、それも特に米国産牛肉離れが起きるのが自然ではないか。ところが、吉野家をはじめとする牛丼をめぐる現象では、それと正反対のことが起きている。米国産の牛肉を使っていることを公言している吉野家その他の牛丼チェーンに客が殺到し(というのはおおげさかもしれないが)、米国産牛肉を嬉々として、あるいは惜しみつつ食べている。「この肉は大丈夫なのか?」という懸念はまったく見られない。
不思議だ。
今後、吉野家をはじめとする牛丼ファンからは、米国産牛肉輸入の早期再開を望む声があがるのではないか。「全頭検査していない? いいじゃないか、それくらい。安全だって言っているんだから」くらいの勢いで。米国産牛肉のブランド価値は、少なくとも日本の市場の一部では、BSE発見以前よりもむしろ上がったのではないかと思うくらいだ。