先日読んだ『放送禁止歌』のなかで、部落差別の問題と絡んで特に大きく取り上げられていたのが「竹田の子守唄」という歌。「放送禁止歌」として紹介されているのは、赤い鳥というグループが歌ったバージョンなのだが、これは『フォークソング伝説』というCDで聴くことができた。私の友人Honeywar氏のブログでも取り上げられていたが、部落差別という背景はさておき(いや、「さておく」ことはできないのだけど)、とても美しい曲だ。
さて、藤田正という音楽評論家・プロデューサーがいる。この人は沖縄の音楽にもたいそう傾倒している方で、映画『ナビィの恋』の製作にも関与しているはずだ。昨年後半、この人の沖縄音楽に関する連続講座が近所であったので聞きに行ったりもした。『ベスト・オブ・丸高』や『青春時代の登川誠仁』といった、最近発売されたマニアックな沖縄民謡のCDのプロデュースもやっている。
藤田正の名前は『放送禁止歌』にも出てくる。『竹田の子守唄-名曲に隠された真実』という著書があるからだ。「Beast21」というウェブマガジンを主催されていて、そこに「竹田の子守唄」関連のページもあるのでアクセスしてみた。
すると、花*花というグループが『コモリウタ』というアルバムで「竹田の子守唄」をカバーしていることが分かった。古謝美佐子の名曲「童神(わらびがみ)」(最近では夏川りみも歌っている現代沖縄民謡の最高傑作)も収録されている。この曲も子守唄の名曲だ。あれ、確か私の師匠である平安隆もこのグループのレコーディングに関わるとかいう話がなかったかな。なにやらつながっている……。で、さらに読み進めていったら、へえ、赤い鳥のボーカルって山本潤子だったのか……知らなかった。山本潤子といえば人によってはハイファイセットを思い浮かべるのだろうけど、私にとっては「童神(わらびがみ)」をカバーした人というイメージだ。なんだか、「竹田の子守唄」→藤田正→花*花→童神→山本潤子→赤い鳥→「竹田の子守唄」とループが完結したような思いである。
※ ↑なんだかつながりが面白かったのでリンクしまくってみた次第。花*花の「コモリウタ」も藤田さんの著作も注文してしまった……。
※ ちなみに「竹田の子守唄」が「要注意歌謡曲」に指定されたのは歌詞に出てくる「在所」という言葉が被差別部落を意味するという理由からのようだが、『放送禁止歌』によれば、「在所」という言葉は、地方によって、被差別部落を意味する場合もあれば、逆に被差別部落じゃない場所を意味する場合もあるらしい。そういえば、「部落」という言葉は内地では被差別部落とイコールに使われるようだが、沖縄では「集落」程度の意味で一般的に使われる場合が多いように思う。
コメント (4)
竹田の子守歌はうちのギター教室で使っているテキストに登場しますので、頻繁に利用しています。
在所は単なる集落と思っていました。
歌詞は今の人が理解できないシチュエーションなので解説する時にちょっと工夫しないといけませんけど、必ず説明しています。
『竹田の子守唄-名曲に隠された真実』は勉強になりました。
投稿者: mugen | 2004年04月07日 01:21
日時: 2004年04月07日 01:21
きれいな曲ですよね>竹田の子守唄
mugenさんはクラシックギタリストということですが、お教室でこの曲をやるとき、「歌」はどうなるんでしょう?
投稿者: 山辺響 | 2004年04月07日 16:44
日時: 2004年04月07日 16:44
初級の「伴奏の練習」で登場する課題です。
私がメロディを弾いたり、歌ったり(下手なのであまりしたくないのだが)して、生徒さんがアルペジオ伴奏というパターンです。
一人での弾き語りは最初難しいので、2人で分かれてやります。
投稿者: mugen | 2004年04月07日 16:50
日時: 2004年04月07日 16:50
こんにちはー。
「部落」:僕の生まれた長野県佐久市では、普通に「集落」って意味で使っていたよ。もっとも長野県を離れてから大分経つので、今でも使っているかどうかは知りません。
「在所」も同じだと思うなぁ。確実に「在(ざい)」という言葉はありましたね。「近郷近在(きんごうきんざい)の村々」とか。差別的な意味合いはないはず。
....で、まぁ、その手の差別がなかったか、というと、それはまた別の話し。
投稿者: Honeywar | 2004年04月08日 00:54
日時: 2004年04月08日 00:54