『放送禁止歌』(森達也、知恵の森文庫)という本を読む。著者は、オウム真理教を扱ったドキュメンタリー『A』『A2』で有名に(?)なった人だ。
放送禁止歌というと、なんだか品のない関心が先に立つような感じだが、実際には差別や権威といったマジメな問題に深く関わっている。
で、この本は面白い! 「放送禁止歌」「放送禁止処分」の実態は何なのかという暴露を経て(ここでバラしてしまうのはためらわれるけど、実際には「放送禁止歌」も「放送禁止処分」も存在しない)、話は徐々に部落差別の問題へと進んでいく。最後の4分の1くらいでちょっと筆者の感傷が強まりすぎる嫌いはあるけれども、姿勢そのものは大いに評価できる。
興味を惹かれた私は、思わずこの本で紹介されている「放送禁止歌」を収録したCDを何枚か注文してしまった……(この本にも書かれているが、「放送禁止歌」が必ずしも入手不可能というわけではない)。
この本のなかから、個人的に印象的だった部分を一節だけ紹介しておこう。
歌の歴史は人の生涯に似ている。この世に生まれ、愛したり愛されたり、傷ついたり傷つけられたり、そんな過程をどの歌も抱えながら成長し、やがて老いてゆく。短命もいれば長命もいる。能天気な歌もいれば屈折した歌もある。
この一節は、個人的な趣味の領域での今の私の問題意識とかなり深く絡み合うのだけど、それはまた別の機会に(機会があれば)書こうと思う……。
同じ著者の『下山事件』もすでに手許に届いていて、これまた楽しみなのだけど、ぐっと我慢して次は大塚英志の本を読むつもり……。
コメント (1)
トラックバック記事も書きました、Honeywarです。
もし気が向いたら、でいいんですが、「竹田の子守唄」をサンシンで唄ってみてくれませんかね。
私見ですが、この唄は、女声だと生々しすぎ。男声の方がいい。しかし、僕の声では、たぶんだめ。山辺響さんの声は、たぶん、とても合いますよ。
投稿者: Honeywar | 2004年04月03日 02:29
日時: 2004年04月03日 02:29