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芥川賞受賞作の載った「文藝春秋」

別に芥川賞に興味があるわけではなくて、受賞作を、何と言うか「旬」のうちに読んだのは、記憶にある限りではずいぶん前の『スティルライフ』(池澤夏樹)だけなのだけど、ほら、やっぱり今年はね。うむ。私もミーハーなのだ(ミーハーって死語かも)。

それと近々、大学時代の旧友2人と「読書会を口実にした飲み会」を開催することもあり、いちおう私の課題図書は『世界の中心で、愛をさけぶ』(片山恭一)『カンバセイション・ピース』(保阪和志、この作品については先日書いた)『ららら科學の子』(矢作俊彦)なのだが、たぶん旧友2人も今回の芥川賞受賞作は読んでくるのではないかと。短いし。

というわけで、『蛇にピアス』(金原ひとみ)『蹴りたい背中』(綿矢りさ)の2作品が掲載された雑誌「文藝春秋」3月号を購入した。

感想については一部ネタバレになるので例によって「続き」で書いておくが、この2作品とは別に、この号の「文藝春秋」には、自衛隊イラク派遣についてさまざまな人が(短い文章ではあるが)賛否を述べている特集「著名人37人アンケート 自衛隊派遣 私はこう考える」があり、これが面白かった。むろん私自身は反対なのだが、反対している人のそれぞれの理由、賛成している人のそれぞれの理由を肩書きなどと照らし合わせると興味深い。昨年後半から気に入っている内田樹氏も名を連ねている(右サイドのリンクにも入れてあるが、彼のサイトの日記-現在はブログに移行している-は秀逸である)。彼の論敵(?)上野千鶴子氏の名もある。

「文藝春秋」3月号はお買い得なのだ。

さて芥川賞受賞2作品の感想だが、正直なところ私は読みの浅い人間で、文芸作品の論評は得意ではない。簡単に書いておく。

先に読んだ『蛇にピアス』は、巷間で伝えられているとおり、ピアス(といっても耳たぶに開ける程度の一般的なものではない)やタトゥーといった自傷的な「肉体改造」の世界。とにかく私にはまず無縁であると思われる世界なのだけど、身構えたわりには、すんなりと読めた。読後、深い感銘があるというほどではなかったが、作者の力は感じた。というのも、冒頭から身体的な「痛み」を誘う表現が頻発するのに、そのへんを読んでいるあいだはさほど苦痛を感じず、主人公がパートナーを失ってから先は、主人公自身は身体的な「痛み」を失っているようなのに、なぜだかこちらに苦痛が伝わってくる。それが、別にパートナーを失った精神的な痛みなどという(文学的には)陳腐なものではなく、なんというか、それまでの部分で描かれていたはずの身体的痛みそのものがよみがえってくるような感じなのだ。不思議な仕掛けである。この作品自体はそれほどたいしたものだとは思えなかったが、力のある書き手なのかもしれない。

一方の『蹴りたい背中』は、好感の持てる文体ではあったけれども、作者自身もインタビューで述べているように、確かに「狭い」感じがした。生活の細部を丁寧に捉えた感じ。リアル。描写はとてもセンスがいいように思ったが、それだけ、とあえて言ってしまおう。この人の文体で、もっと別のものが読みたいと感じた。作者が、う~ん、29歳くらいになったときの作品を読んでみたいかな。

……と書いてみると、なんだか私はこの2作品にわりと好感を抱いているようだ。でも読んでいる途中は、短い作品にもかかわらず、引き込まれて一気に読むというほどでもなかったんだよな……うーむ。

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» ギャルじゃないってば,  金原ひとみ「蛇にピアス」 送信元 Return to Forever : Yr Biz Ref site
「ギャルじゃない」,,,, 読後一番頭に引っかかった言葉であった。 全く同じ表現を違う場面で2度も使っている, ギャルってどういう子のこと? ギャルじゃないんだったらいったい何なの? と。 コメントありがとうございます。 三線、弾けば誰でも音が出るという意味では簡単ですが、奥の深い楽器です。 私も始めてもうじき6年になりますが、まだまだ先は長そうです。 カズピンさんも存分に楽しまれるようお祈りしております。 [詳しくはこちら]

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2004年03月05日 20:32に投稿されたエントリーのページです。

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